自宅サロン開業Lesson

Lesson.11 キッチンの以外の設備
生徒さんが居心地よく過ごせるような工夫が、たとえば講義や試食に使うダイニングスペース、玄関、トイレなど、キッチン以外にもあるといいですよね。
生徒さん1人1人が居やすい場所を確保してあげられると――物理的なスペースだけでなく、気持ちが安心するようにしてあげられると――生徒さんが講義や実習に集中しやすいですし、「また来たい」と思ってもらえると思います。
テーブル、椅子
ダイニングテーブルは、講義にも試食にも使う大事な場所です。
自宅サロンで、今あるテーブルをそのまま使う場合は、生徒さんの人数をテーブルのキャパシティに合わせて限定するか、補助的なテーブルを使うなどしてみましょう。
新規で購入する場合は、生徒さんの人数や、テーブルで調理をする場合はどの程度の作業をするかも考慮します。
大きさや素材は、ダイニングスペースの広さとのバランスも考えて選びましょう。
想定される人数が全員着席しても、隣同士がぶつからないか、椅子を引いても動線を邪魔しないかなど、必ずシミュレーションします。
テーブルは生徒さんが長い時間を過ごす場所になりますから、素材やデザインを検討する際は、「どういうサロンにしたいか?」で考えたコンセプトをぜひ思い出して。
椅子は、とりあえずは普段使いのものを使いましょう。補助的な椅子を購入するなら、重ねて収納できるスタッキングチェアがおすすめ。アクリル製、木製、皮製など素材展開も豊富で、デザインもいろいろあります。
玄関、コート掛け・手荷物置き場
玄関もとても大事。はじめてサロンに来られる生徒さんにとっては、サロンの空気にはじめて触れるのが玄関ですから、置かれているもの、散らかり具合(整頓具合?)、香りなどの1つ1つが強く印象に残る場所だからです。
先輩サロネーゼの多くは、玄関に花を飾り、生徒さんの到着に合わせてお香やアロマオイルをたいて生徒さんを迎えています。
玄関にお子さんの靴が転がっているのを許容範囲内と考えるかは、サロンのイメージをスタイリッシュにしたいのか、和気あいあいとしたいのか、などによっても変わってきます(もちろん前者の場合はNG)。が、いずれにしても足の踏み場もない状態はいけません(笑)。
スリッパは、サロネーゼが生徒さんお1人ずつを玄関で迎えるなら、1足ずつお出しするのがいいですが、意外と多いのが先生はキッチンにいて、生徒さんが玄関から「こんにちはー」と声をかけ、「あがってあがって」と遠くから声が聞こえるだけのケース(もちろん常連さんに対してだけですが)。
この場合、上がり口にスリッパが並べられている光景をよく見ますが、来客用のスリッパをカゴなどにまとめて差しておき、自由に取り出して入室できるシステムでもいいかもしれません。数の不足がないかもご注意を。
最近では、特に冬のあいだは、ブーツを履かれている方も多いので、ブーツ着脱用のスツールのようなものが置いてあると気がきいています。
意外と困るのが上着(冬ならばマフラー、手袋など)と手荷物の置き場所です。ソファがあればその背に掛けていることもありますが、床になんとなく置いてあるケースも。
先日取材でうかがい、近日中に「予約の取れない自宅教室~憧れのサロネーゼ」でご紹介する東京・上野のとあるサロンで、とてもいいアイデアを発見しました。それは生徒さん1人に1つのカゴを用意すること。このシステム、飲食店でもよく見るようになりました。
カゴにそれぞれの上着や持ち物を入れてもらえば、床に直に置くよりも清潔ですし、見た目も格段にすっきりします。他の生徒さんのものと混ざることもありません。
生活感の隠し方
ご自宅でお教室をやられる場合は、サロンは接客スペースでもあり、家族の生活の場でもあります。時間的には後者の割合が多いはずですから、生活感が出るのは当たり前。
が、生徒さんは「すてきなサロネーゼ」の暮らしも見に来ているので、あまりに生活感が出すぎるもの――たとえば、クレジット明細などの郵便物、PTAのプリント、あとでゆっくり見ようととってあるスーパーのチラシ(!)などは見えないようにしまっておきましょう。
生活感をどこまで隠すのかは、サロンをどんな空間にしたいかによりますが、スタイリッシュなサロンにしたいならゲームやおもちゃなど子ども用のアイテムは向きませんし、カフェっぽい空間にしたいならメーカーのラベルが目立つような容器やパッケージも雰囲気を壊します。目に触れないように気を配りましょう。
レッスン時に隠しておきたいものは、日常的にカゴやプラケースなどの指定席を準備して、そこに置いておけば片づけも楽です。お試しを。
テキスト=深澤真紀+橋中佐和(タクト・プランニング)
タクト・プランニング
「草食男子」の名付け親で2009年流行語大賞トップテンを受賞した、
コラムニスト・編集者の深澤真紀が代表取締役を務める。
食、旅、若者、女性などのテーマを手がける企画会社。
食関連の書籍多数。
公式サイトhttp://www.tact-planning.com





















