2010/01/05
「キッチン相談室」でアドバイスをしてくださる建築士の方について教えてください。
Dreamiaさん
サロネーゼを目指そうという方にも、すでにサロンを開かれているサロネーゼの方にもご利用いただける「キッチン相談室」。パネリスト紹介の2週目は5人の建築士の方々にご登場いただきます。
メンバーは、渡部有美子さん、岩崎明希子さん、岡田理佳さん、百合本雅子さん、小林美紀子さんです。
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●渡部有美子さん
渡部 大学卒業後、住宅建材販売会社に営業職として就職。建築の知識はほとんどありませんでしたが、会社がリフォームショップを始めることになり、その開設スタッフ就任を機に夜間の専門学校で建築の勉強を始めました。それが建築士になるきっかけで、本格的に一級建築士になるための勉強を始めたのは、妊娠・出産で退職した後ですね。
――建築系の学科で学ぶことなく、一級建築士になられる方は珍しいのでは?
一同 珍しいです!(笑)
渡部 いえいえ。実家が近所にあったので、助けてもらいましたし、主人も応援してくれました。私が二級建築士の免許を取ると、主人も勉強して資格を取ったり、主人が宅建の免許を取得した翌年に私が同じ免許を取ったり、よき競争相手でもあるんです。
――ご自宅のキッチンにはどんなこだわりが?
渡部 15年ほど前、マンションの買い替えるタイミングでキッチンをフルリフォームしました。マンションの構造上、L型のセミオープンに落ち着いたのですが、できればI型で対面キッチンがいいですね。「カウンターに家族が座って団欒ができたらな」なんて、夢が膨らみます(笑)。
●岩崎明希子さん
――岩崎さんは風水にお詳しい。建築士の方が風水がわかるとどんなメリットが?
岩崎 風水には個人的にもともと興味があって、風水を気にされるお客様が増えてきた10年ほど前から勉強を始めました。風水のメリットはきちんとご説明すると時間がかかりますが…。
――では、かいつまんでお願いします!(笑)
岩崎 (笑)。キッチンのそばのトイレはNG、玄関入って正面に鏡を置くのはNGなど、風水にはルールがありますので、お客様にアドバイスをしながら設計ができるところでご好評いただいています。色にも意味があって、毎日暮らすお宅で、施主の方がゆったりリラックスして過ごせるようなご提案もしています。
場所や設備に合わせて、教室の進め方を柔軟に変える。あるもので「いかに足らせるか」が知恵の絞りどころですね。
―― 一方で、アクセサリーショップも経営されて、とても多才でいらっしゃる。
岩崎 今日つけているネックレスとイヤリングも自分でデザインしたものです。アクセサリーショップは趣味から始めたもの。私の中で、建築デザインとアクセサリーデザインには共通する部分があるんですね。
――ご自宅のキッチンを理想どおりにできるとしたら?
岩崎 対面のオープンキッチンがいいですね。キッチンは明るさや開放感が重要なので、お客様のキッチンを設計する際も、明るさが確保できるように心がけています。
●岡田理佳さん
――福祉住環境コーディネーターの資格は介護分野に関心がおありで取得された?
岡田 介護保険制度が施行された2000年以降、介護関連事業が活性化され、介護施設の建築需要が一気に増えたときに資格を取りました。
勉強してはじめて知ったのは、たとえば、お年寄りや障害者の方にとっては段差はよくない、階段でなくスロープにすべきというイメージがありますが、障害によっては、むしろスロープがNGで階段のほうがいいこともあるということ。個別に対応してはじめて、それぞれの暮らしやすさが実現できると知ったことは大きかったですね。
――なるほど。店舗や事務所の設計も多く手がけていらっしゃる?
岡田 ここ1年は住宅も増えました。「お客様のご要望を形にする」のが私のスタイルで、サポート役に徹しています。建築士としてはベストに思えない選択であっても、お客様から「どうしてもこうしたい」というご希望があれば、そのマイナス面をご説明・ご理解いただいたうえで設計を進めています。
「これが絶対にいい」と押しが強い建築士のほうがいいという方もいますが、「話を聞いてくれてありがたかった」と私の仕事ぶりを喜んでいただける方いらっしゃいます。
――では、ご自宅のキッチンは?
岡田 家全体は洋風の新築ですが、構成は昔ながらの戸建ての台所風。広々しているのが気に入っています。
●百合本雅子さん
――百合本さんは父子2代で建築士でいらっしゃる。
百合本 小学生のときに父が自宅で建築事務所を始め、それを見て育ったので、自然と建築士になることを目指していました。18歳で実家を出たので、父から実務を学んだことはありませんが、「夢のきっかけ」は父からもらいましたね。
私が建築士になったときはとても喜んでいました――跡を継いでくれると勘違いしたからで、「継がない」と言ったときは一瞬だけ、怒っていましたけれど(笑)。
――出産・育児を機にしばらく仕事を休まれ、2009年に事務所を再開されています。
百合本 育児休暇の4年はブランクではなく、私にとっては貴重なキャリアです。休む前は、朝から深夜まで働いて、家は帰って寝るだけの場所。出産前に家を建て、「家で暮らす」ことの意味を学んだこれからのほうが、いい仕事ができるような気がしています。
――ご自分で設計されたキッチンのこだわりは?
百合本 間口270センチのI型で、吊り戸棚を小さめにしてあかり取りの窓を天井近くをつけたのでとても明るいです。キッチンは2階に配置したので、夜には月が見えますし。
間取りの関係で理想の対面型にはできなかったのですが、うちは動線的にI型が合っていたみたいです。欲をいえばもう少し収納が欲しかったかな?
●小林美紀子さん
――アロマテラピー検定1級の資格をお持ちだそうですが、どんな経緯で?
小林 疲れすぎてカーテンを開ける気力もなくなった時期に、嗅覚だけが機能している!と発見したことがありまして(笑)。それ以来、香りの勉強をはじめました。アロマは今流行っているので、打合せの席などで、よい話題づくりができています。
――大学は建築関係の学科ではなかったそうですが。
小林 専攻は経営で、建築の資格は持っていませんでした。ただ、実家が設備関係の仕事だったので、小さい頃にドラフター(製図台)で遊んだり、パソコンが得意でCADをやったり、もともと設計に興味があったので、ハウスメーカー就職後に、独学で二級建築士の免許を取りました。
――不勉強ですが、二級建築士免許は独学で取れるものなのでしょうか。
小林 監督について現場に出かける機会が多く、実務経験もあったので少し学科の勉強をしただけで取れました。単にラッキーだったのかもしれません(笑)。
これからも現場経験を積んで、職人とわたり合える「たたき上げ」の建築士を目指します。
――では、ご自身のキッチンのこだわりを教えてください。
小林 2年前に自宅マンションのキッチンをリフォームしたときは、知り合いの職人さんと相談して、制約のあるなかで、できる限り開放感のある空間にしました。
――なるほど。今日は皆さんありがとうございました。
一同 ありがとうございました!
(次回はキッチンアドバイザーをご紹介します)
企画編集=深澤真紀(タクト・プランニング)
テキスト=橋中佐和(タクト・プランニング)
写真=下村しのぶ

渡部有美子
わたなべ ゆみこ
ワタナベ一級建築士事務所代表
大学では経済学を専攻、卒業後は住宅建材販売会社に入社。ユーザー直販リフォーム工事部門の開設に携わり、チーフコーディネーターとして在籍する。
二児を出産後、戸建住宅(木造)系及び分譲マンション(RC造)系の設計事務所等で経験を積みながら建築士の資格を取得し、平成2年に建築設計事務所を開設する。
現在は、大型分譲マンションや介護施設の実施設計の経験を生かして、新築戸建住宅の設計やリフォーム工事のコーディネイト等、幅広く手がけている。
一級建築士、宅地建物取引主任者

岩崎明希子
いわさき あきこ
株式会社アトリエ・アルバ代表
1996年に岩崎設計事務所開業、その後 2008年に株式会社アトリエ・アルバ設立。主に住宅設計を手掛ける。風水を学び、「温故知新」を設計理念に、女性の視点で間取りプランからインテリア、照明、外構計画までトータルにコーディネート。
ご要望に合わせた収納の造作、施主支給等、お客様主役の楽しく豊かな家づくり(デザイナーズハウス)を目指している。
デザイン全般を手掛け、Adorno・Alba~アドルノ・アルバ~も経営。
株式会社アトリエ・アルバ 一級建築士事務所
Adorno・Alba ~アドルノ・アルバ~
一級建築士、インテリアコーディネーター、福祉住環境コーディネーター

岡田理佳
おかだ りか
A.O.R一級建築士事務所
茨城大学出身。
建設会社、不動産会社を経て2002年 A.O.R一級建築士事務所設立。
戸建、店舗、事務所建築に携わる。
一級建築士、宅地建物取引主任者、福祉住環境コーディネーター

百合本雅子
ゆりもと まさこ
百合本建築設計 ~matsudo~代表
広島工業大学 工学部建築学科卒業。建築士の父の影響で、幼いころから建築デザインに触れて育つ。建築事務所や住宅系建設会社に勤務し、主に住宅の設計(累計150棟)に携わる。
2002年、父の建築事務所の分室として、「百合本建築設計~matsudo~」を開設。
住宅や店舗の設計に携わる。その後、長男・次男の出産を機に約4年間、育児に専念。 2009年、事務所を再開する。
一級建築士、福祉住環境コーディネーター

小林美紀子
こばやし みきこ
MIKI設計企画代表
不動産建築会社での新築打合せ経験により建築に興味を持ち、独学にて二級建築士資格取得。
「お客様の希望を出来る限り現場に伝えること」を心がけながら経験を重ね、この度建築士事務所開設。たたき上げの建築士目指し、日々勉強中。
二級建築士、アロマテラピー検定1級 ((社)日本アロマ環境協会)





